TOYOTA 86とSUBARU BRZの2台を用意して、試乗会を開催しました。
グレードは86がGT、BRZがSで、共に上級グレードでした。ボディカラーはメーカーオプションのサテンホワイトパール。
せっかくなら、モデル限定色のオレンジメタリックとWRブルー・マイカが良かったですが、両方白というのも、迫力があっていいですね。
東京駅を8時30分に出発し、首都高から中央道へ。途中談合坂SAで休憩します。
首都圏は夏空が広がり、いい天気です。
エンジンルームは、意外とまだまだ隙間があり、アフターパーツの取り付けや整備性も良いのかもしれません(素人判断ですが)。また、最近のクルマはボンネットを開けても、カバーがかかっていて中身が良く見えないものが多いですが、86&BRZはカバーがないのでいいですね。
TOYOTAとSUBARUの文字が刻まれたFA20エンジン。
さらに中央道を西へ。雲行きが怪しいですね。
高速走行は非常に安定していますが、ロードノイズが大きいのと、エアコンのコンプレッサー音?が気になりました。足回りは若干固めですが、私のシビックと比べればまだまだ柔らかいです(笑。
諏訪南ICで高速を降り、八ヶ岳エコーライン、大門街道(R152)で白樺湖、ビーナスラインで車山高原、和田峠、を経由し、美ヶ原を目指します。
車山高原にて。この後雨が降り出しましたが、ところによっては晴れ間もあり、いろんな天気が楽しめました。
12時42分、美ヶ原高原に到着。眼下に1500m級の山々を望みます。
出発からここまで、ちょうど250kmでした。
バンパー、ヘッドライト、ウインカー位置が異なりますが、興味ない人には同じクルマに見えてしまうかもしれませんね。
レストランで昼食。私は舞茸そば御膳を注文。やはり長野に来たら、信州そばでしょう。
美術館の作品もじっくり見たかったのですが、時間に限りがあるので、今回は遠目で見るに留めました。
BRZの内装です。グレードが最上級のSなので、ブラックインテリアにシルバー加飾、レッドステッチが入ります。シートはファブリック/トリコットで、程よいホールド性があります。乗り込む際のお尻が落ちる感覚は、スポーツカーならではで、セールスポイントのひとつである、ヒップポイントの低さがはっきりと感じられます。
また、視界の全方向に車体の一部が見え、自分の身体がすっぽりと包まれている感覚が強いです。その分、外の有効視界は狭くなりますが、これもスポーツカーらしくて良いでしょう。
リアシートは、ないよりはあった方が良い、というレベルで、身長179cmの私がリアに座ると、リアガラスに頭がぶつかり、首を傾けないと座っていられず、レッグスペースも皆無で、身動きは全くとれない状況でした。小柄な女性なら頭はぶつからないかもしれませんが、長距離移動はストレスを感じてしまうでしょう。
しかし、ないよりはあった方が良いのです。荷物を置くスペースとして使えますし、どうしても友達を近くまで送らなくてはいけない、そんなときに、2シーターではなく、4シーターであることが重要なのです。
リアシートをたたむと、フラットな空間が現れ、ゴルフバッグを2個収納することも可能だそうです。頑張れば、寝っころがることもできるかもしれませんね。
フェンダー上のこの部分は、異なるデザインが採用され、86の場合はリアにエンブレムがない代わりにここへ装着されています。BRZのダミーダクトは、チープさを感じてしまいます。
また、ドア、フェンダー、Aピラーの面構成が不ぞろいで、こういった点も質の低さを感じてしまいます(20代男性)。
上級グレードのみ、このマフラーカッターが装着されます。また、オプションでアンダーガードを装着することもできます。
フロントシートは私が足を伸ばしてもまだ余裕があり、二人で乗る場合には狭さは感じないでしょう。
このハザードスイッチやシルバー加飾されたスイッチ類が、何とも安っぽいという意見もありました(20代女性)。
メーターは3眼タイプで、タコメーターの中にデジタル速度計もあります。左の速度計はMAX260km/hまで目盛りがあり、わくわくさせてくれますが、日常使用域では下の方でちょこちょこ針が動くだけなので、いまいちです。160km/h超えないと、針が上の方に来ませんからね・・・。
レッドゾーンは7400rpmからで、レッドゾーンに近づくと赤ランプが点滅してシフトアップを促します。そのまま踏み込むと、フューエルカットされてしまいます。
86はタコメーターのみ白で、黒い部分にはトヨタのTをモチーフにした模様が描かれています。ちなみに、この模様はインパネやバンパーのダクトにもあります。
18時49分、首都高の辰巳PAに到着。右奥にスカイツリーも見えます。
さて、給油です。こういう場面でも、やはりカッコイイですね。
527.4km走行で、36リットル給油なので、満タン法による燃費は、14.7km/lという驚きの数値になりました。カタログ燃費はJC08モードで12.4km/lなので、達成率は119%でした。
高速道路の走行が多かったとはいえ、エアコン使用で、峠道を高回転で走り、帰りは渋滞が10km程度あったにもかかわらず、この数値は本当に驚きです。1600ccの私のシビックでも、そう簡単には出せない数値です。それを400cc大きい2000ccで車重も160kg重い86&BRZがこんな低燃費だとは・・・。お財布にやさしいスポーツカーですね。
夜の顔はこんな感じで、BRZはコの字型なのに対し、86は斜めの1本線です。
リアは共通の丸目です。
全体的なスタイリングは、ワイド&ローでまさにスポーツカーという感じで、文句なくカッコイイと言えるでしょう。86の場合はウインカーがフォグランプの上に配置されるので、車高を下げすぎてしまうと法規に引っかかってしまうので注意が必要です。
サイドウインドウには窓枠がなく、窓を全開にした状態でドアを開けるとドアパネルのみが動くので、特別な感じがします。また、ドアパネルを上から掴んで閉めるという演出もできます。全閉状態でドアを開けると、その瞬間窓が2cmくらい自動で下がり、ドアを閉めると自動で元に戻ります。この機構は、ドアを閉める際に室内の圧力を逃がすためのものだそうですが、ちょっと気になりました。
クラッチペダルは意外と軽く、女性でも無理なく踏めそうな感じです。シフトもショートストロークで、カチッと決まりますが、3速から2速へのシフトダウン時に、4速へ引っかかって素早く2速に入れられないことが何度かありました。これは私の経験不足なのかもしれませんが、コーナー進入時の大事なタイミングで思い通りにシフトチェンジができないのは大きなストレスになりました。
BH5レガシィでも同じことが言えますが、とにかくエンブレが効きません。6速から3速へ、5速から2速へダウンしても、大した減速はしませんでした。スバルはこういう味付けが多いのでしょうかねぇ。6速走行時なんて、ニュートラルのような感覚でした。
ハンドルには3本スポークの下側の1本に、シルバー塗装されたプラスチックが装着されていますが、これが本革巻きを台無しにしています。ハンドルを握る位置は常に10時10分の位置とは限りません。私の場合、何気なく走る時は、ハンドルの6時の位置を片手で持ちます。なので、ちょうどその位置に安っぽいプラスチックの固い部分が指に触れることで、不快感を感じてしまいます。10時10分の位置では、適度な盛り上がりがあり、とても握りやすいです。
加速フィールはNAらしく、スムーズに7400回転まで回ります。4000回転あたりから、エンジン音が車内に響き渡るようになります。低回転時での加速も問題なく、八王子JCT付近の上り坂でも6速でストレスなく加速できました。また、ビーナスラインのヘアピンでは、立ち上がり時に2速のアクセルオンでパワースライドを起こすなど、後輪駆動車ならではの楽しさも感じられました。絶対的なパワーはありませんが、適度なパワーが中級者にはちょうど良いかもしれません。
エンジン音や排気音は特に感動するような音ではなく、至って普通でした。ボクサーエンジン独特のドロドロ音もなく、購入してから手を加えていく楽しみがあるといえます。
86とBRZでは、若干スタビライザーの設定が違うらしいのですが、正直、わかりませんでした。というよりは、今回のクルマは86がブリヂストンでBRZがミシュランというタイヤの違いにより、86の方がコーナーでの安定性が高かったように感じました。
どちらかと言えば、文句をたくさん書きましたが、この時代に正統派のスポーツカーを新車で買えるのは、とても喜ばしいことです。ただ、もう少し価格を抑えてほしかったですね。今後、パワーアップ版、ターボ搭載、オープン化などが出てくる予定ですが、10年後の中古車市場を盛り上げるためにも、たくさん売れてほしいクルマです。
今回クルマをお借りしたのは、オリックスレンタカー東京駅八重洲口店さん。
東京駅の目の前で、どこにクルマがあるのかと思ったら、地下4階の駐車場に格納されていました。駐車場から出る際のエレベーターが超カッコよかったです。こんな駐車場が欲しいです。
ただ、事前の電話では、グレードを聞くと、一番下のグレードになります。という返答だったりしたので店員さんはクルマ好きではないようです。
記念すべきシークロス試乗会の第1回は86vsBRZでしたが、今後も面白そうな試乗会を企画しますので、お楽しみに。
なお、新車では納車待ちが半年以上という人気ぶりの86&BRZですが、弊社では新古車及び中古車であれば、3週間ほどで納車できます。ただし、プレミアがついているので、新車価格よりも若干高めとなりますが、どうしても早く手に入れたいという方は、ぜひ弊社までお問い合わせください。
お問い合わせ先
nishikawagoe@at-one.co.jp
シークロス代表 笛木までお願いいたします。
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